宗教的なカリスマ性と中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。
2006年突如解散してしまいましたが、最近になってライブを開催してみたりファンクラブを再始動させたりと、復活の香りを感じる出来事に再始動を期待してしまいますね。
今回は、『PIERROT』の楽曲、『メギドの丘』のレビューです。
※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT
『メギドの丘』の全体概要
基本情報
アーティスト | PIERROT |
曲名 | メギドの丘 |
演奏時間 | 6:02 |
作詞 | キリト |
作曲 | キリト |
編曲 | Pierrot |
『メギドの丘』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
パンドラの匣 | 8 |
インディーズアルバム『パンドラの匣』の8曲目に収録。
※『メギドの丘』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
『メギドの丘』とは、イスラエルに実在する場所です。
聖書を元にすると、この「メギド」が最終決戦”ハルマゲドン”が行われる地と解釈できるそうです。ちなみに、”ハルマゲドン”の語源はメギドの近くにある”メギド山(Har-Megiddo)”だそうです。
本作『メギドの丘』も聖書の内容を意識したものになっていそうですね。
後半に登場する「終幕の知らせ」だとか「結末」というのは、おそらく最終決戦”ハルマゲドン”を指しているのでしょう。
しかしながら気になるのは、『メギドの丘』に「雪」が降るような表現があるところです。
上述の通り『メギドの丘』はイスラエルにあります。位置的にはエジプトの北、地中海の東側に面するところになります。この辺りって、乾燥しているイメージがあって「雪」が降るような印象は無いんですよね。
それなのに『メギドの丘』の楽曲中では「雪」という言葉をかなりフィーチャーしているのが気になるんです。普通に考えるとあり得ない事象(もしくは稀な事象)だと思いますが…。聖書の方は『メギドの丘』に「雪」が降るような記述があるのでしょうか。
楽曲の方ですが、イントロなどで聴けるズラしフレーズが印象的です。
同じフレーズを1小説ずらしてハモらせるという手法です。『かえるの合唱』の輪唱のギター版だと思ってもらえればわかりやすいでしょうか。
なかなか珍しい手法ではあるのですが、やはりこれもツインギターの先駆者『LUNA SEA』が既に実現済みだったりします。メジャー1stアルバム『IMAGE』収録の『VAMPIRE’S TALK』という楽曲です。
こちらは確か1小説ではなく2拍(0.5小説)のズラしだったと思うのですが、イントロだけに止まらず、ほぼ1曲全編にわたってズラしギターの輪唱を聴くことができます。
ただ、本作『メギドの丘』で聴ける『PIERROT』流のギター輪唱も好きですので、再録アルバム『DICTATORS CIRCUS -奇術的旋律-』が出ると知った時、本作『メギドの丘』が収録されることを当時密かに期待してました 笑。
『メギドの丘』収録アルバムレビューリンク
※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT