J-POPのお手本のような楽曲を連発したユニット、『Every Little Thing』。
特に90年代後半の五十嵐充プロデュース時代の楽曲は、ビーイング系のバンドっぽいサウンドと小室ファミリーのダンスっぽいサウンドを見事に融合させた、ザ・J-POPでした。
これが日本人の心に響かないわけがない!
今回は、『Every Little Thing』の楽曲、『Shapes Of Love』のレビューです。
※『Every Little Thing』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/Every Little Thing
『Shapes Of Love』の全体概要
基本情報
アーティスト | Every Little Thing |
曲名 | Shapes Of Love |
演奏時間 | 4:59 |
作詞 | 五十嵐充 |
作曲 | 五十嵐充 |
編曲 | 五十嵐充 |
『Never Stop!』と両A面になった6thシングルの1曲。
2000年に『Every Little Thing』を脱退した五十嵐充が作詞・作曲・編曲を担当。
『Shapes Of Love』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
Time to Destination | 9 |
Every Best Single +3 | 6 |
Every Best Single 〜COMPLETE〜 (Disc 1) | 6 |
Every Cheering Songs | 4 |
Every Best Single 2 〜MORE COMPLETE〜 (Disc 1) | 6 |
オリジナルアルバム『Time to Destination』の9曲目に収録。
また、ELTの応援ソングを集めたコンセプトベストアルバムなる『Every Cheering Songs』にも収録されています。
※『Shapes Of Love』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
サビのメロディーがとても印象深い1曲、『Shapes Of Love』。
それもそのはず、ポップス職人五十嵐充によって、本作『Shapes Of Love』のサビを印象付けるために、以下三つの手法が使われています。
一つはイントロ。
イントロ初っ端からギターとシンセの両方の音色でサビの主旋律を演奏しています。曲が始まった瞬間から登場するメロディーは、嫌でも印象に残りますよね。それがサビのメロディーならなおさら。
この手法は90年代のJ-POPでよく使われていましたが、あまりに露骨すぎて粋じゃないと判断されたのか、最近はあまり耳にしないですね。
二つ目はメロディーの音階。
ペンタトニックと呼ばれる音階を使っています。ドレミファソラシの内、ファとシを抜いてできる五音音階です(本作『Shapes Of Love』のサビはキーがEなので、厳密にはラとレ#を抜く)。
日本の民謡によく使われる音階で、我々日本人の耳にはよく馴染みます。他にも、日本一のCD売上枚数を誇る『B’z』がミリオンヒット作にこの音階をけっこうな頻度で使用しています。
三つめは転調。
Bメロからサビに移り変わるタイミングで転調されています。調が変わると、聴き手は”えっ!?”っという印象を持ち、結果、記憶に残りやすい楽曲になるわけですね。
やはりJ-POPでよく使われる手法ですし、”えっ!?”という効果を狙った電波系のアニソンでもよく使われるイメージがあります。
と、本作『Shapes Of Love』が印象に残るサビを持つに至る手法を書いてみましたが、だから良い曲かどうかは別モノなんですよね。ELTといえば、やっぱり『Time goes by』や『fragile』が世間的には名曲扱いでしょうし。
私はなんだかだで大好きな1曲ですけどね、『Shapes Of Love』。
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『Shapes Of Love』収録アルバムレビューリンク
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