“バンド”でも”アイドル”でもない“バンドル”という新しいジャンルで活動を始めた4人組グループ『ZONE』。
途中で本当に楽器を演奏し始めたため、いわゆる”ガールズバンド”になっていったわけですが、デビュー当時の”楽器を演奏するフリをして踊る”というバンドルスタイルは後年『ゴールデンボンバー』が開拓したエアーバンドの元祖だったのでは…と、今になって思います。
今回は、『ZONE』の楽曲、『true blue』のレビューです。
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『true blue』の全体概要
基本情報
アーティスト | ZONE |
曲名 | true blue |
演奏時間 | 4:08 |
作詞 | 町田紀彦 |
作曲 | 町田紀彦 & 吉松隆 |
編曲 | 山原一浩 |
『恋々・・・』と両A面の9thシングル。
設定上の鉄腕アトム誕生日を記念して放送された”アストロボーイ・鉄腕アトム”の主題歌にもなりました。
『true blue』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
N | 9 |
E 〜Complete A side Singles〜 (Disc 1) | 9 |
3rdオリジナルアルバム『N』の9曲目に収録。
※『true blue』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
両A面、アニメ主題歌といった要素の貢献でしょう、本作『true blue』が収録された9thシングルは『ZONE』のシングルの中で『secret base 〜君がくれたもの〜』に次いで2番目の売り上げを誇る作品になっています。
売上的には上述の通りなのですが、知名度的には本作『true blue』より5thシングル『夢ノカケラ・・・』の方が高そうな印象を持っています。
とはいえ、私がタイアップ先のアニメを見ていなかったためにそういう印象を抱いているだけかもしれません。”鉄腕アトム”という国民的マンガを原作にしたアニメの主題歌ということで、やっぱり本作『true blue』の方が世間的には有名なのかな。
さて、本作『true blue』、「君」と「僕」の友情をテーマにした歌詞になっており、タイアップ先の鉄腕アトムを意識した内容になっていると考えてよさそうです。
そんな「君」と「僕」の立ち位置ですが、「君」をアトムと捉えても、「僕」をアトムと捉えても、どちらでも意味が通じる作りになっています。”「君」と「僕」のどちらをアトムと捉えるかはリスナーに任せます!”といった作り手の想いが背景にあるのかもしれませんね。
本作『true blue』、楽曲の方もアニメ主題歌だけあってポップで親しみやすいです。
ただ、これは裏を返せば、中毒性の無い楽曲とも表現できます。歌詞の無難さも相まって、ヘビーローテーションの候補にはなりづらいタイプの楽曲です(少なくとも私の中ではそうでした)。
一つだけおもしろいなと思ったのはサビのコード進行ですね。サビで同じメロディーを繰り返すところがあるのですが、前半と後半で少しだけ違うコード進行をしているのです。この微妙な変化の付け方は渋くてよかったです。
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『true blue』収録アルバムレビューリンク
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