アルバムレビュー

【アルバムレビュー】MALICE MIZER/merveilles

投稿日:2018年6月18日 更新日:

今や芸能人格付けチェックの常連というイメージが強い『GACKT』。その『GACKT』が在籍していたバンドが『MALICE MIZER』です。

音楽業界の中でも異端な扱いを受けがちなV系バンドですが、そんなV系バンドの中でも”魅せ方”という点で特に異端な存在を放っていたのが『MALICE MIZER』。度重なるメンバー入れ替えの末、2001年に活動を休止しました。

今回は、『MALICE MIZER』のオリジナルアルバム『merveilles』のレビューです。

※『MALICE MIZER』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/MALICE MIZER

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『merveilles』の全体概要

アーティストMALICE MIZER
アルバム名merveilles
発売日1998/3/18
収録曲数12
演奏時間49:20

メジャー1stアルバムにして『GACKT』在籍時のラストアルバム。

アルバム名の読み方は”メルヴェイユ”。おそらくフランス語。Google翻訳に『merveilles』で仏日翻訳をかけてみたところ“不思議”という日本語訳が返ってきました。

演奏時間はトータルで49:20です。横須賀線で、東京・大船間くらいの時間です。

レビュー

『merveilles』の収録曲別お気に入り度

各収録曲のお気に入り度はこんな感じです。

#曲名お気に入り度
1〜de merveilles★★★☆☆3
2Syunikiss〜二度目の哀悼〜★★★★★5
3ヴェル・エール 〜空白の瞬間の中で〜★★★★★5
4ILLUMINATI★★★★☆4
5Brise★★★★☆4
6エーゲ〜過ぎ去りし風と共に〜★★★★★5
7au revoir★★★★★5
8Je te veux★★★★☆4
9S-CONSCIOUS★★★☆☆3
10Le ciel★★★★☆4
11月下の夜想曲★★★★★5
12Bois de merveilles★★★★☆4

フランス語由来の曲名が多く、全然読めません! 笑

個人的なお気に入りは#2 『Syunikiss〜二度目の哀悼〜』、#3 『ヴェル・エール 〜空白の瞬間の中で〜』、#7 『au revoir』です。

※『merveilles』収録曲ごとの個別楽曲レビューもしています。こちらからどうぞ。

『merveilles』全体の感想

イロモノ的なイメージのあるV系ですが、そうは言ってもロックを基調とした音楽をやるバンドという点はV系というジャンルの暗黙的ルールでした。

そんな暗黙的ルールを破壊したのが…そう、『MALICE MIZER』

彼らのメジャー1stアルバムである本作『merveilles』を聴いていただければその意味が分かると思います。

『merveilles』の収録曲12曲で実に自由に『MALICE MIZER』の世界観を表現しており、ギターよりもシンセサイザーが適切に世界観を描けると判断したなら、遠慮なくギターを放り投げています 笑。

また、これも本作『merveilles』を聴いていただければわかりますが、『MALICE MIZER』というバンド、非常にクラシック要素が強いです。

クラシックをバックグラウンドに据えたバンドといえば、やはり『X JAPAN』ですかね。今や世界的に評価されるに至った日本を代表するバンドです。

『MALICE MIZER』も『X JAPAN』と同じくクラシック的な要素をふんだんに取り入れていますが、その取り入れ方は『X JAPAN』とは全く異なる方向性を持っています。

なんというか、『MALICE MIZER』の方がクラシック特有の取っ付きにくさを含め、そのままガチで突っ込んできています(絶望的語彙力不足)。

いつか、『X JAPAN』とは全く別の角度でクラシックを取り入れたバンドとして『MALICE MIZER』が再評価される日が来る…かもしれません。

『merveilles』収録曲の個別楽曲レビューリンク

※『GARNET CROW』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/GARNET CROW

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執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。
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