今や芸能人格付けチェックの常連というイメージが強い『GACKT』。その『GACKT』が在籍していたバンドが『MALICE MIZER』です。
音楽業界の中でも異端な扱いを受けがちなV系バンドですが、そんなV系バンドの中でも”魅せ方”という点で特に異端な存在を放っていたのが『MALICE MIZER』。度重なるメンバー入れ替えの末、2001年に活動を休止しました。
今回は、『MALICE MIZER』のオリジナルアルバム『merveilles』のレビューです。
※『MALICE MIZER』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/MALICE MIZER
目次
『merveilles』の全体概要
アーティスト | MALICE MIZER |
アルバム名 | merveilles |
発売日 | 1998/3/18 |
収録曲数 | 12 |
演奏時間 | 49:20 |
メジャー1stアルバムにして『GACKT』在籍時のラストアルバム。
アルバム名の読み方は”メルヴェイユ”。おそらくフランス語。Google翻訳に『merveilles』で仏日翻訳をかけてみたところ“不思議”という日本語訳が返ってきました。
演奏時間はトータルで49:20です。横須賀線で、東京・大船間くらいの時間です。
レビュー
『merveilles』の収録曲別お気に入り度
各収録曲のお気に入り度はこんな感じです。
# | 曲名 | お気に入り度 | |
1 | 〜de merveilles | ★★★☆☆ | 3 |
2 | Syunikiss〜二度目の哀悼〜 | ★★★★★ | 5 |
3 | ヴェル・エール 〜空白の瞬間の中で〜 | ★★★★★ | 5 |
4 | ILLUMINATI | ★★★★☆ | 4 |
5 | Brise | ★★★★☆ | 4 |
6 | エーゲ〜過ぎ去りし風と共に〜 | ★★★★★ | 5 |
7 | au revoir | ★★★★★ | 5 |
8 | Je te veux | ★★★★☆ | 4 |
9 | S-CONSCIOUS | ★★★☆☆ | 3 |
10 | Le ciel | ★★★★☆ | 4 |
11 | 月下の夜想曲 | ★★★★★ | 5 |
12 | Bois de merveilles | ★★★★☆ | 4 |
フランス語由来の曲名が多く、全然読めません! 笑
個人的なお気に入りは#2 『Syunikiss〜二度目の哀悼〜』、#3 『ヴェル・エール 〜空白の瞬間の中で〜』、#7 『au revoir』です。
※『merveilles』収録曲ごとの個別楽曲レビューもしています。こちらからどうぞ。
『merveilles』全体の感想
イロモノ的なイメージのあるV系ですが、そうは言ってもロックを基調とした音楽をやるバンドという点はV系というジャンルの暗黙的ルールでした。
そんな暗黙的ルールを破壊したのが…そう、『MALICE MIZER』!
彼らのメジャー1stアルバムである本作『merveilles』を聴いていただければその意味が分かると思います。
『merveilles』の収録曲12曲で実に自由に『MALICE MIZER』の世界観を表現しており、ギターよりもシンセサイザーが適切に世界観を描けると判断したなら、遠慮なくギターを放り投げています 笑。
また、これも本作『merveilles』を聴いていただければわかりますが、『MALICE MIZER』というバンド、非常にクラシック要素が強いです。
クラシックをバックグラウンドに据えたバンドといえば、やはり『X JAPAN』ですかね。今や世界的に評価されるに至った日本を代表するバンドです。
『MALICE MIZER』も『X JAPAN』と同じくクラシック的な要素をふんだんに取り入れていますが、その取り入れ方は『X JAPAN』とは全く異なる方向性を持っています。
なんというか、『MALICE MIZER』の方がクラシック特有の取っ付きにくさを含め、そのままガチで突っ込んできています(絶望的語彙力不足)。
いつか、『X JAPAN』とは全く別の角度でクラシックを取り入れたバンドとして『MALICE MIZER』が再評価される日が来る…かもしれません。
『merveilles』収録曲の個別楽曲レビューリンク
※『GARNET CROW』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/GARNET CROW