アルバムレビュー

【アルバムレビュー】X JAPAN/DAHLIA

投稿日:2019年6月18日 更新日:

日本の音楽史を語る上で絶対に外すのことのできないバンド、『X JAPAN』。

YOSHIKI、Toshl、HIDEといったメンバーひとりひとりが持つ物語、バンドが歩んだ歴史、そして多くのロックキッズを虜にした楽曲、どこを切り取っても、もはや芸術とまで呼んでしまえそうな、そんな唯一無二のバンド。

2007年の再結成で新たな伝説のページを刻み始めた『X JAPAN』ですが、オリジナルアルバム0枚のまま、既に再結成以降の期間がメジャーデビューから解散までの期間(1989年~1997年)を上回っていることに気付かされます…。

今回は、『X JAPAN』のオリジナルアルバム、『DAHLIA』のレビューです。

※『X JAPAN』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/X JAPAN

dahlia

『DAHLIA』の全体概要

アーティストX JAPAN
アルバム名DAHLIA
発売日1996/11/4
収録曲数10
演奏時間57:21

『X JAPAN』が残した最後のオリジナルアルバム(2019年10月現在)。

演奏時間は57:21。京浜東北線で、東京・新杉田間くらいの時間です。

レビュー

『DAHLIA』の収録曲別お気に入り度

各収録曲のお気に入り度はこんな感じです。

#曲名お気に入り度
1DAHLIA★★★★★5
2SCARS★★★★☆4
3Longing 〜跡切れたmelody〜★★★★☆4
4Rusty Nail★★★★★5
5White Poem I★★★★☆4
6CRUCIFY MY LOVE★★★★☆4
7Tears★★★★☆4
8WRIGGLE★★★★☆4
9DRAIN★★★★★5
10Forever Love (Acoustic Version)★★★★☆4

全10曲中実に7曲がシングル曲(後にシングルカットされた楽曲含む)。

シングル曲だらけということもあり、1曲1曲個別で見ると完成度の高さを感じられます。

アルバム『DAHLIA』特有の曲としては#9 『DRAIN』がお気に入りです。

※『DAHLIA』収録曲ごとの個別楽曲レビューもしています。こちらからどうぞ。

『DAHLIA』全体の感想

1993年、世界進出を果たすため、『X』はバンド名を『X JAPAN』に改名しました。

そして、『X JAPAN』名義での初オリジナルアルバムにして、現時点最後のオリジナルアルバムが本作『DAHLIA』です。別の言い方をすれば、本作『DAHLIA』が『X JAPAN』名義での唯一のオリジナルアルバムということになります(『ART OF LIFE』を除く)。

そんな本作『DAHLIA』ですが、これまでのアルバムに比べるとデジタル色が強くなっているように思います。特に、ギターの音の加工の仕方がこれまでと異なる印象があるんですよね。この辺は、おそらくですが、ソロ活動でも積極的にデジタルな音作りを試していたHIDEの嗜好なのかなと思います。

個人的には『DAHLIA』で聴けるこのギターの音がけっこう好きです。攻撃性を残しつつ、楽曲全体により馴染みやすい音に仕上がっていると思うんですよね。アルバム名と同じ曲名を持つ『DAHLIA』やHIDE作曲の『DRAIN』なんかで、このギターの音が存分に楽しめます。

上述の通り全10曲中実に7曲がシングル曲(後にシングルカットされた楽曲含む)なので、今さらベストアルバムより優先して本作『DAHLIA』を手に取るかどうかは、なかなか判断が難しいところでしょう。

一方、『X JAPAN』の歴史をたどってみようと思うなら、インディーズアルバムの『Vanishing Vision』から『DAHLIA』までを通して聴いてみるのもおもしろいと思います。『Vanishing Vision』~『DAHLIA』まで、たった4枚しかオリジナルアルバムは出ていませんから、歴史あるバンドを総ざらいする割に負担は少なめです 笑。

『DAHLIA』収録曲の個別楽曲レビューリンク

※『X JAPAN』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/X JAPAN

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執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。