アルバムレビュー

【アルバムレビュー】B’z/B’z The Best “Treasure”

投稿日:2019年6月22日 更新日:

ボーカルの稲葉浩志とギターの松本孝弘による二人組ロックバンド『B’z』。

『B’z』に言及するからにはやはり避けて通れないのは数々の記録でしょう。その中でも日本におけるアーティスト・トータル・セールス(CD)が歴代1位という記録は最もインパクトのあるものではないでしょうか。

シンプルに、日本の歴史上最もCDを売り上げたアーティストが、この『B’z』というバンドなのです…!

CDという媒体自体が売れない時代になった今、この記録を塗り替えるアーティストが現れることはないかもしれませんね…。

今回は、『B’z』のベストアルバム、『B’z The Best “Treasure”』のレビューです。

※『B’z』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/B’z

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『B’z The Best “Treasure”』の全体概要

アーティストB’z
アルバム名B’z The Best “Treasure”
発売日1998/9/20
収録曲数14
演奏時間64:17

ファン投票で収録曲が選ばれたベストアルバム。ジャケットが銀色なので、通称銀盤

演奏時間はトータル64:17。京浜東北線で東京・本郷台間とだいたい同じくらいの時間です。

レビュー

『B’z The Best “Treasure”』の収録曲別お気に入り度

各収録曲のお気に入り度はこんな感じです。

#曲名お気に入り度
1BLOWIN’★★★★★5
2恋心 (KOI-GOKORO)★★★★★5
3TIME★★★★★5
4Liar! Liar!★★★★★5
5ねがい★★★★★5
6愛しい人よGood Night…★★★★☆4
7Pleasure’98 〜人生の快楽〜★★★★★5
8ミエナイチカラ 〜INVISIBLE ONE〜★★★★★5
9もう一度キスしたかった★★★★★5
10FIREBALL★★★★★5
11Real Thing Shakes★★★★☆4
12MOTEL★★★★★5
13いつかのメリークリスマス★★★★★5
14RUN -1998 style-★★★★★5

圧倒的パワー楽曲密度!!

なお、最終トラックの『RUN -1998 style-』には、演奏終了後に隠しトラックとして『HOME』のアコースティックバージョンが収録されています。

※『B’z The Best “Treasure”』収録曲ごとの個別楽曲レビューもしています。こちらからどうぞ。

『B’z The Best “Treasure”』全体の感想

『B’z The Best “Pleasure“』(通称:金盤)の兄弟的な作品、『B’z The Best “Treasure“』(通称:銀盤)。

このベストアルバムは金盤未収録曲の中からファン投票で収録曲が選択されていますので、1998年当時の『B’z』における金盤の”補完的な立ち位置的作品”と捉えられますね。

本作『B’z The Best “Treasure”』にはシングルA面曲(B’z的に言えば1st beat)が8曲、カップリング曲(2nd beat)が3曲、アルバム曲が3曲という内容になっており、収録曲はベストアルバムとしてかなりバランスの取れた並びと言えそうです。

そして、本作『B’z The Best “Treasure”』専用に新録されている楽曲もあり(#7 『Pleasure’98 〜人生の快楽〜』、#14 『RUN -1998 style-』)、既存曲だけを集めた味気ないベストアルバムではないところもこの作品の持ち味ですね。新録の2曲はどちらも、原曲に負けないかっこよさで生まれ変わっています!

気になるのは、後発のベストアルバム『B’z The Best “ULTRA Pleasure”』『B’z The Best “ULTRA Treasure”』の存在でしょうか。

正直、現在では金盤+銀盤の組み合わせより、この2作を手に取る方が楽曲の網羅性は高いです。

とは言うものの、これらULTRA~の誕生により銀板が完全に要らない子になってしまったのでしょうか?

それを確認するため、ULTRA~では網羅できない銀盤収録曲を挙げてみましょう。

  • 『BLOWIN’』(ULTRA~では新録のため、原曲は銀盤のみ)
  • 『Liar! Liar!』
  • 『愛しい人よGood Night…』
  • 『Pleasure’98 〜人生の快楽〜』(ULTRA~では『Pleasure 2008 〜人生の快楽〜』が収録)
  • 『FIREBALL』
  • 『Real Thing Shakes』
  • 『RUN -1998 style-』(ULTRA~では原曲での収録)
  • 『HOME』(隠しトラックのアコースティックバージョン)

どうでしょう?改めて見てみると、”意外と銀盤ならではの収録曲があるんだな”という印象ではないでしょうか。

特に、#4 『Liar! Liar!』、#10 『FIREBALL』、#11 『Real Thing Shakes』といったハードロック色の強い楽曲の有無がULTRA~にはない銀盤特有の個性ですかね。

もともとは金盤の補完的立ち位置であった本作『B’z The Best “Treasure”』ですが、収録曲で比べてみると、実は後発のULTRA~にとっても補完的な意味を持っているようです。

つまり、現時点にあってなお、この銀盤は手に取ってみる価値のあるベストアルバムだと言えるのではないでしょうか。

『B’z The Best “Treasure”』収録曲の個別楽曲レビューリンク

※『B’z』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/B’z

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執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。