アルバムレビュー

【アルバムレビュー】PIERROT/PRIVATE ENEMY

投稿日:2019年7月15日 更新日:

宗教的なカリスマ性中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。

このバンドが活躍していた90年代後半から00年代前半頃はまだ”中二病”という言葉が一般的ではありませんでしたが、今の基準で言えば”中二病”の定義にぴったり当てはまるバンドではないでしょうか。

そもそもヴィジュアル系というジャンルそのものが中二病患者にぶっ刺さりがちなのかもしれませんが、この『PIERROT』というバンドは中二病における幅広い症状(属性)に対応できるという点で特に多大な信者を生み出したものと思われます。

今回は、『PIERROT』のアルバム、『PRIVATE ENEMY』のレビューです。

※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT

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『PRIVATE ENEMY』の全体概要

アーティストPIERROT
アルバム名PRIVATE ENEMY
発売日2000/11/22
収録曲数15
演奏時間67:34

『PIERROT』のメジャー2ndアルバム。

演奏時間は67:34。新幹線(こだま)で、東京・新富士間くらいの時間です。

レビュー

『PRIVATE ENEMY』の収録曲別お気に入り度

各収録曲のお気に入り度はこんな感じです。

#曲名お気に入り度
1THE FIRST CRY IN HADES (GUILTY)★★★★★5
2CREATURE★★★★☆4
3ENEMY★★★★★5
4MASS GAME★★★★☆4
5AGITATOR★★★☆☆3
6不謹慎な恋★★★★☆4
7Waltz★★★★☆4
8パウダースノウ★★★☆☆3
9ゲルニカ★★★☆☆3
10FOLLOWER★★★★☆4
11Analyze Chat「FREAKS」★★★☆☆3
12FREAKS★★★☆☆3
13ATENA★★★★☆4
14神経がワレル暑い夜★★★★★5
15THE LAST CRY IN HADES (NOT GUILTY)★★★★★5

特に表記はありませんが、5thシングルのA面『CREATURE』と、そのカップリング曲『パウダースノウ』がアルバムバージョンにて収録。

こうして全体を見渡してみると、序盤と後半に好きな曲が偏ってたことがわかりました。

※『PRIVATE ENEMY』収録曲ごとの個別楽曲レビューもしています。こちらからどうぞ。

『PRIVATE ENEMY』全体の感想

収録曲数15曲を誇るボリュームたっぷりな1作、『PRIVATE ENEMY』(一部”曲”と言えるか怪しいトラックもありますが 笑)。

前作『FINALE』が壮大なファンタジー方面にこじらせた中二病(キーワード:”時空”、”予言”、”救世主”等)だとすると、本作『PRIVATE ENEMY』はリアルな社会問題方面にこじらせた中二病(キーワード:”理性”、”劣等感”、”少年犯罪”等)といった感じ。

#6 『不謹慎な恋』とか#9 『ゲルニカ』とか、この辺りに曲名だけで反応する中二病にはうってつけの1枚です 笑。

あと、個人的な話ですが、最終トラックの『THE LAST CRY IN HADES (NOT GUILTY)』が大好きです。この曲は『PIERROT』の楽曲の中でも1位、2位を争うほどのお気に入り。

攻撃的な勢いが気持ちいい#3 『ENEMY』や#14 『神経がワレル暑い夜』もこのアルバムのおいしいところだとは思うんですけどね。

“生”に対する絶望感を丁寧に描いた#15 『THE LAST CRY IN HADES (NOT GUILTY)』はアルバム『PRIVATE ENEMY』の枠を超え、『PIERROT』を代表する名作だと思っています。

『PRIVATE ENEMY』収録曲の個別楽曲レビューリンク

※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT

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執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。